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日々是好日-道場での日々Days in Dojo (Japanese only)

ホームページの管理人の日記です。

Index
 2021年  11月  3日  全日本選手権
 10月  24日  守谷高校の面着け
 23日  帰ってきました
 8月  25日  パラリンピック開会式
 23日  夏休み
 21日  ブドウの季節
 7月  26日  寺田くん帰る
 19日  試合
 12日  夏は来ぬ
 6月   14日  ある日の道場(2021年6月)
 10日  朝の風景
 5月  17日  剣道の決まりごと
 4日  臨時稽古2日目
 4月   25日  小さな村の物語
 21日  山崎先生のタケノコ
 7日  時は春
 3月    28日  イタリアとのzoomミーティング
 14日  谷先生
 14日  一期一会 その2
 14日  一期一会 その1
 14日  当日
 13日  前日
 2月  13日  新年の初集合にて
 6日  素振り再開
 1月  15日  新コーナーができました
 1日  新しい年に
 2020年の日記はこちら
 2019年の日記はこちら
 2018年の日記はこちら
 2017年の日記はこちら
2021/11/03

全日本選手権をYouTubeのストリームで見ました。剣道のことだけなら私にとってはドバイでやっているサッカーの試合くらい遠い世界の出来事ですが、筑波大の公開講座でお世話になった学生さんがたくさん出ているおかげでなんだか親しみのわく大会です。

特に打ちと足が合わない私をいつも気にかけてくれた千葉県代表の佐藤さん、お子さんたちに混ざって並んで一緒に写真を撮ってもらった東京都代表の竹ノ内さんはお見かけするたびに心の中で応援してしまいます。

竹ノ内さんとは防具屋さん、大会の会場、果てはショッピングモールなどでたびたびお会いする機会があり、そのたびに私の名前を呼んで話しかけてくださり、「あ、竹ノ内です」と言ってくださるので、いつも可笑しくなります。私の中では嵐のメンバーより有名な人なのに、自己紹介とは!

学生時代に全日本覇者となり、競争の激しい東京で代表選手になるくらい強い人の思わぬ一面を見るようで、そういう面もお持ちだから強いのだろうかと思ってしまいます。

前回は直前にお稽古を頂いたこともあって松﨑さんと白鳥さんを応援していましたが、今年も決勝戦は筑波大の公開講座でお世話になってきた卒業生どうしの対決でした。

剣道の世界にも天才はいるのかもしれませんが、この舞台に立つのに努力していない人はいないと思います。今日すばらしい試合をした誰もがその剣道と同じく正しい道をまっすぐに歩き、豊かな人生を送ってほしいと思いました。

2021/10/24

稽古が再開して、また一列に並んで面を着ける生活が戻ってきました。「面着け!」の号令でいつも思い出す光景・・それは、守谷高校剣道部の稽古です。

まだ高校の稽古が休止になっていなかった夏のある日、水田先生のご用で守谷高校を訪ねました。名高い強豪校の稽古を見学していくお許しをいただき、休み時間を終えて一列に正座した剣道部の皆さんを道場の隅から見ていました。両手で手ぬぐいを目の前に広げて号令を待つ時間の緊張感にこちらも固まっていると、「面着け!」の合図が。一番の生徒さんが面を着けて立ち上がるまでほんの数秒だったのではないでしょうか。

どうやったらそんなに早く面を着けられるのか、水田先生に我先に駆け寄る生徒さんたちをただただ呆然と見ているしかありませんでした。私も面を着けるのは遅くない方だと思っていましたが、この人たちと競争したら勝てないだろうし、そうしたら水田先生には稽古をいただけないだろう・・と思ってショックでした。

一人で練習できる事です。しっかり、そして早く面を着ける練習をしよう、と思いました。

2021/10/23

緊急事態宣言で稽古がお休みの間に少し本を読んだりしようと思っていたのに、読書するはずの時間のほとんどを残業につぎ込んでしまいました。

勤め先のセンターが設立20周年を迎え、私も記念行事の準備隊の末席に加えられて右往左往していました。ふだんノンビリ仕事をしていたためか、だんだん余裕がなくなってきたことに自分では気がついていなかったように思います。

いつもなら道場で息があがって「どうしてこんなに酸素が薄いんだろう?」とか「どうして私の足はこんなに動かないんだろう?」などと考えている時間帯に、椅子に座って指しか動かしていなのですから、疲れるわけがないと思っていました。

最近いろいろな人から「これ、食べなさい」と食べ物をもらうなあ・・と思っていたら、2つ上のフロアの秘書さんが「うちの先生が大丈夫かと心配している」と訪ねてきてくれて、自分の姿が傍目にも切羽詰まっているということにやっと気がつきました。

昨日、20周年記念の行事が無事に終わって水田道場の日記が2ヶ月近くほったらかしだったことに気がつき、やっぱり余裕がなかったのだと一人苦笑いしています。こうしてホームページの手入れができる日々が戻ってきたことにちょっとホッとしています。

2021/08/25

パラリンピックの開会式をテレビで見ました。

選手がアップで映るとアナウンサーが「この選手は自宅付近で爆弾が爆発し、左足を失いました」などと解説してくれますが、銃撃や爆弾で負傷した人の多さにあらためて驚きました。

自宅付近で爆弾が爆発・・それが日常的にありうる国のなんと多いことでしょう。同じ国からオリンピックに出場していた選手は、運がよかっただけなのです。

私にできることは少ないけれど、そのことを忘れてはいけないなと思いました。

2021/08/23

小学生の頃、運動とも学習塾の夏期講習とも無縁の人生を送っていた私にとって、夏休みは本を読む時間でした。縁側で一人、暑さも忘れ、暗くなって字が読めなくなるまで夢中で読んでいました。

今年、数日の夏休みをもらったのでちょっと集中して本を読もうと思い、『三国志』を引っ張り出してきました。この話・・世界史と地理が苦手な私にはだいぶ難しく、有名なエピソードはいくつか知っているものの、たぶん通して読んだ記憶がありません。腰を据えて読もう!と思ったのですが・・

まず目が疲れました!時間を忘れて読めたのは若かったからだな~としみじみしてしまいました。そして『三国志』には歴史と地理以外にも難敵がいました。気のせいか張さんと孫さんがものすごく沢山いるのです。「え~と、あなたは・・誰だっけ?」と心の中で登場人物に問いかけること十数度・・ついに主要人物以外を記憶するのを諦めました。

このあと『水滸伝』も読もうと思っていたのに、三国志が終わらないうちに夏休みが終わりそうです。

2021/08/21

山崎先生の農園で花房整形を体験させていただいたブドウ、「食べ頃になったよ」と山崎先生が連絡をくださり、頂いてきました。

花房整形とは、「葡萄の摘粒(てきりゅう)を行って、房の形を整え」ること、と山崎先生のホームページにありました。やり方を教えていただいて挑戦しましたが、パズルのようでものすごく難しく、一房に20分くらいかかってしまいました。私のペースでは全部のブドウを整形する前に冬が来るな・・とがっくりした記憶があります。

それでも頂いてきたブドウは、山崎先生のご指導のおかげでとても美味しそう(それは形とは関係ないような・・)でした!山崎先生、どうもありがとうございました。

シャインマスカットは爽やか、ピオーネはびっくりするほど濃い味です。「わくわく広場」で飛ぶように売れているそうです。

2021/07/26

道場に高校生かな?と思われる男の子が急ぎ足で入ってきました。水田先生が「おう、久しぶり」とおっしゃっているので、水田先生はご存じの学生さんなんだなと思ったら、後から付いてきたお父さんに見覚えが・・

茗渓学園に進学した寺田くんが久しぶりに顔を見せてくれたのでした。

それにしても寺田くんの大きくなったこと・・「全然分からなかった」と言うと、マスクの上の目がニコッと笑いました。剣道部に所属して、今年の夏は全中に出場するのだそうです。みんな嬉しくて、写真を撮ろうということになりました。

勉強も頑張らないといけないので大変そうです、とお父さんは笑っていましたが、寺田くんが頑張る人なのを水田道場の先生方は知っています。全中でも活躍を祈っています。また時々、水田道場に帰ってきてね。

2021/07/19

団体選手権の男子の部に急遽出していただくことになって、誰も私に勝ちは期待していなかったと思います。でも先鋒と中堅の先生の奮闘を見ていて、ただ負けるのは嫌だと思いました。

結果的にはやはり、ただ負けた形になってしまったのですが、「負けたくない」という気持ちをどういう風に出せばよかったのか、そもそも私に出せたのか、考えてしまいます。もうちょっとジタバタできたのか、どうすればよかったのか、試合が終わってから頭が「?」だらけです。

それで今日は、審判員として試合をずっと見ていてくださった飯田先生にかかりました。先生には私の頭の中に充満している「?」はお見通しの様子で、「昨日の試合の続きだぞ、来い!」と言ってくださいました。

だいぶ根本的な問題と課題が満載ですが、水田道場には私の「?」の答えを知っている先生が沢山います。水田先生が夏の臨時稽古を快諾してくださったので、「?」をひとつずつやっつけるつもりで頑張っていこうと思います。

2021/07/12

気温と湿度がどんどん上がってきて、昨日まで鳴いていなかった蝉が、今朝から鳴き始めました。梅雨明けのニュースはまだですが、もうそこまで夏がやってきました。

ストレッチと素振りから稽古を再開した昨年の夏・・・道場に集まって、先生方とちょっとお話ししたり、竹刀を振ったりすることが、こんなに嬉しくありがたいことだったのかと、あらためて驚いた夏でした。

あれから一年、マスクとシールドはしていますが、以前と同じように集まって稽古ができること、先生に教えていただけることをあらためてありがたいなと思います。コロナ禍が教えてくれたことを忘れずに、夏を越えていきたいと思います。

2021/06/14

今日は県の代表選手になっている女子七段の鍋山夏子先生が稽古に来てくださいました。筑波大の公開講座にいらっしゃることもあり、こんな私も時々お稽古をいただく機会に恵まれています。

数年前に鍋山先生が水田道場にいらした時は、見逃してしまったような気がするのですが、今回は先生が水田先生にかかる稽古を列の2人後ろから拝見することができました。

水田先生の鍋山先生への稽古は、素人の私が見ても厳しいのが分かりました。鍋山先生と稽古するいろいろな先生が「あっ!」という瞬間に打たれる鍋山先生の打ちを水田先生は許さない、そしてぐいぐいと攻めていく・・自分があんなことになったら(ならないですが)どうすればいいのか?とハラハラしながら見学しました。

私の前に並んでいる先生がクルッと振り向いて「あんな風にやられたら、オレ泣くなあ」と言いました。剣道六段の強い先生がそんなことを言うので思わず笑ってしまいましたが、私も泣くなあと思いました。

しかし水田先生にかかる鍋山先生は息も切れず、そして間も切れず・・長い稽古をまったくへこたれずに乗り切りました。到底真似できないと思いましたが、稽古に対するこの姿勢、この気持ちだけでも勉強しようと思いました。

2021/06/10

以前より1時間早く出勤しています。上司より早く出勤していろいろ準備しておくと、なぜかその日の仕事がするすると進むような気がするのです。予定通りに仕事をこなせた日は誰より早くても堂々と帰れる気がします。最初は稽古に遅刻しないための苦心の策でしたが、最近は早い時間に職場に行くのがすっかり習慣となりました。

毎日決まった時間に行動していると、自宅で車を出している時にご挨拶する近所の人もだいたい同じ顔ぶれです。お母さんに自転車に乗せられて保育園なのか幼稚園なのか、どこかへ行く小さな女の子も朝おなじみのご近所さんです。

泣いている日もありますが、今朝はご機嫌でした。「今日は時間がないから、自転車は後ろの席でもいいかしら?」とお母さんに丁寧に言われて、「はい、いいですよ」とおしゃまに答えています。おはようございます、と挨拶すると、手に持ったアイスキャンディーを振ってくれました。

こんなに小さなお子さんだって楽しい所へ行く日ばかりではないでしょうが、梅雨の晴れ間の初夏の朝、今この時を楽しんでいる女の子の気持ちがとても羨ましく感じられて、思わず「いいなあ~」と心から言ってしまいました。

不思議そうな顔をしている女の子と苦笑を隠しているお母さんが出発するのを手を振って見送り、今日も頑張ろう!と思いました。

2021/05/17

面を脇に抱えて整列すると「着座!」と声がかかりました。先に座っていらした水田先生が「大学時代、私はこういう整列をすると叱られました」とおっしゃいました。よく見ると正面に座る水田先生が中心より下座になっていました。

あっと思って腰を浮かすと先生は手でそれを制し「私を真ん中にしろ言っているわけではないよ」と穏やかにおっしゃいました。しかし、並んでいた全員がしまった!という痛恨の一撃を胸にしまったのでした。

上座にいらした先生が後から「遅れて来て身支度している人も整列に加わると思ったんだよ」と、ぽつんとおっしゃいました。

剣道を始めたばかりの頃、小学生の剣友に「あのう、竹刀はまたいじゃいけないです」とおずおず言われたことがあります。彼は、すれば厳しく注意される事を大人の私が平気でしていることに困惑し、大人に注意してもいいのかな・・と迷っている風でした。すぐに「知りませんでした。もうしないように気をつけます」と頭を下げ、「これからも私が剣道の決まりを破っていたら教えてもらえますか?」と訊くと、彼はニッコリうなずいてくれました。

それ以来、道場で作法や礼法について教えていただくたびに同じ失礼をしないよう、ノートに書くことにしています。今日は
・整列の時は先生を真ん中に
・身支度をしていても整列には参加する
と書きました。

剣道の決まりごとはあといくつくらいあるのでしょうか。しかしそれらはすべて、礼を大切にする心があれば自然にできることなのかもしれないと思いました。

2021/05/04

昨日は2日連続の稽古会の1日目でした。少し離れた管理事務所で道場のカギを借りて駐車場に入っていくと、水田先生と、道場の先生方も殆どがもうもういらしていました。お待たせしましたか?と尋ねる私に、水田先生の横に座っていらした七段の先生が「水田先生、3時過ぎにご到着だったみたいだよ」と小さな声で教えてくれました。

えっ、1時間も前に!と驚愕&恐縮の私に、水田先生は「いいよ、いいよ」とニコニコ手を振ってくださいました。その前の稽古場所から直行してきて早く着いちゃったんだ、とおっしゃっていました。

明日も先生のスケジュールは同じ、だとしたら先生のご到着は3時です。鍵を借りられるのは1時間後ですが、道場に入っていただけなくても何かできることはあるはず・・と3時に無人の駐車場に着きました。昨日のことがあるから先生もどこかに寄ってからいらっしゃるかもしれない思いながらふと前を見ると、先生の車が駐車場への道を入ってくるのが見えました。

慌てて車を出て頭を下げると、水田先生が車の中でなぜか大笑いしておいでなのが見えました。なんだかんだ言っても結局、単なる負けず嫌いの気持ちで先生より早く着いたことを、先生はすっかりお見通しなのでは・・と思いながら運転席のドアまで行ってご挨拶しました。先生は車を降りながらまだ笑っていました。

「寄り道したいところもないし、剣道具を干そうと思っていたから」とおっしゃって面や胴を日陰に並べる先生にコーヒーをお渡しできて、鍵を借りに行くまでの少しの間にいろいろなお話をうかがうことができました。

もっと早く気づいていたら、昨日もこんな時間を頂けたかもしれないのにと思います。何事も人よりワンテンポ遅れて学ぶ私を許してくださる水田先生や道場の先生方に、あらためて感謝の気持ちが湧きました。

2021/04/25

水田先生に、日曜日の朝10時から、BS日テレで放送している『小さな村の物語 イタリア』という番組を教えていただきました。先生は毎週この番組をご覧になるのを楽しみにしているのだそうです。

イタリア各地の小さな村を訪ねて、生まれ育った地で自分の人生を大切に生きている人たちを紹介する番組です。

今朝はイタリア中部のマルケ州にある海沿いの村を紹介していました。15世紀から変わらない街並みと紹介されて画面に映る細い道は、いつか外国の本で読んだような景色だなあと思いましたが、先生は剣道の指導でイタリアのあちこちにいらしているので、私とはまた違った感慨、懐かしさがあるのかもしれません。

日曜日の朝に放送しているのは以前放送された番組のアンコールで、土曜日の内容とは違うようです。
毎週土曜日18:00~18:54
アンコール放送 毎週日曜日10:00~10:54
https://www.bs4.jp/italy/

2021/04/21

先週、山崎先生からお招きいただいて職場の上司と山崎先生のお宅の竹林にお邪魔しました。上司は山崎先生のタケノコの大ファンです。「山崎先生のタケノコはひと味違うんだよ!あんなに柔らかくて美味しいのはどこにも売ってない」といつも力説しています。

山崎先生のお家にお邪魔したのは平日だったので、休暇をもらうことにして仕事で関わる人たちには理由も正直に言って出かけました。翌日から「タケノコはずいぶん掘れたの?」「タケノコ、美味しかった?」といろいろな人に訊かれ、果ては仕事のお願いをした人に「それじゃタケノコ2本で引き受けましょう!」などと冗談を言われる始末・・そんなことを言われても頂いた分は食べてしまったし、と困って山崎先生にお話ししたら追加のタケノコを山ほどくださいました。

皮も一緒に茹でてみた人、メンマを作ってみた人、お子さんと一緒に一枚ずつ皮を剥いてみた人・・山崎先生のタケノコを受け取った人たちはすごく楽しく美味しくいただいた!とそれぞれ幸せそうな顔でお礼を言ってくれました。山崎先生、みんなでお世話になりました。どうもありがとうございました。

2021/04/07

時は春
日は朝(あした)
朝(あした)は七時
片岡に露みちて
揚雲雀なのりいで
蝸牛枝に這ひ
神、そらに知ろしめす
すべて世は事も無し

イギリスの詩人、ロバート・ブラウニングの「春の朝(あした)」という詩です。日本語訳は上田敏『海潮音』のものです。

朝、青い空を背に咲くハナミズキを見上げる季節になると、この詩を、この訳で思い出します。私のまわりで「なのりいで」ているのは、おっかなびっくり鳴いている初心者ウグイスと、逃げていくおしりがちょっとお茶目なキジばかりですが、彼らと一緒に春の朝を喜びたいと思います。

2021/03/28

日曜日の午後(日本時間の午後5時、イタリアは朝の10時)、ヴェネチアの「ミズタ・剣道クラブ」の皆さんと水田先生、山崎先生がZoomミーティングでお話しされました。

3年前に水田先生と山崎先生がヴェネチアにいらした時に歓待してくれた友達が画面の向こうに勢揃いしました。

イタリアは今も全土が最もハイレベルの警戒宣言下にあるそうで、ヴェネチアにも観光客が戻ってきていないとのことでした。しかし、ヴェネチアの空港は国内便から徐々に再開の目途も立っているそうです。ワクチンも全国民の六分の一に行き渡ったと聞いて「日本より早いね!」と盛り上がりました。

離れて暮らすご家族の中に新型コロナウイルス感染症にかかった人もいて、「でも今はもう快復してなんでもない」という話にホッとしたり、ヴェネチアにお邪魔した時にまだ小さかった男の子がすっかり背の高い青年になったのにびっくりしたりしているうちに時間はあっという間に過ぎて、お別れを惜しみつつ回線を切りました。

必ずまたイタリアか日本に集まって一緒に竹刀を振れる日が来ると信じています。それまではオンラインミーティングで時々会いましょうね!

2021/03/14

水田先生と谷先生の着付けをお手伝いするよう任命されてから、私たち着付け隊は入門を許されてもいないのに「3月14日までは谷先生も私たちのお師匠様」と思って走ってきました。

谷先生は、そもそも剣道が分かっているのか怪しいような私にも真面目に誠実に話をしてくださいました。剣道の試合も剣道形も一緒と感じていること。「今この時の一所懸命」の気持ちで精一杯取り組めば、評価や結果はその後についてくること。それを謙虚に受け入れれば、そこから新たな修業が始まるのだということ。

当日は全意識を水田先生に集中して形を打ちます、とおっしゃっていました。その輝きは言葉を超えて理屈を超えて、2階席で拝見していた私にも眩しいほどでした。

「よろしくお願いします」とご挨拶してから本番まで時間は短かったですが、谷先生の飾らない、温かいお人柄に触れることができて嬉しく、またそんな先生につかの間お仕えできて本当によかったと思います。

2021/03/14

私の前方に座っていたのが筑波大の先生だったので、筑波大出身の人たちがたびたび私の横の通路を通りました。

その中に懐かしいお顔を見つけました。まだ剣道を始めたばかりの頃に筑波大の公開講座でお世話になった佐久間陽子(旧姓)さんです。その頃の私は初心者クラスにいて、先生に教えてもらったことをなんとかやろうともがいていました。筑波大から借りた面越しに「打つ時に、手と一緒に右足が前に出ませんか?」と聞いてくださったのが佐久間さんです。同じクラスのお子さんたちにははるか昔に置き去りにされ、大人の中でもだいぶ落ちこぼれている私に見栄をはる余裕はありませんでした。「出ません!」と正直に申告すると、佐久間さんは「困ったなあ・・」と真剣に困ってくださり、ずっと気にかけてくださいました。

剣道のことは何も知らず、筑波大が剣道の名門であることはもちろん、剣道には何段まであるのかすら知らなかった私も、佐久間さんがたびたび先生方から「おめでとう!」と言われているのは目にしていました。いま考えると、すごい戦績を収めていたのだと思います。そんな人が私なんぞのために悩んでくれたのでした。

佐久間さんは私のことは記憶にないようでしたが、お礼を言うと「まだ剣道は続けていらっしゃるの?」と聞いてくださいました。「はい、五段をいただきました!」と答えると「ええっ!」と驚きつつ、大笑いして喜んでくれました。今でも打ちと足はうまく合わないのですが・・とボソボソ言う私の横で、竹刀の持ち方から教えてくださった初心者クラス担当の先生が面白そうに笑っていました。

2021/03/14

剣道形演武者の控室のカギを預かる係員の方に大変お世話になりました。他の仕事も山ほどあったでしょうに、カギを何度も借りては返す私にイヤな顔ひとつせず「いつでも給湯室に居ますからネ」と笑顔で言ってくれる方でした。

2日間たびたびお会いするうちに、ちょっとした仕草や所作などから、きっと剣道も相当上手な人に違いないと思い、閉会式の後でお礼を言いに行った時に「なかなか県境を越えられない未熟者ですが、機会がありましたらお稽古お願いします」とご挨拶したところ、「私は筑波大出身なので茨城の方が懐かしくて」とおっしゃるではありませんか。

「筑波大剣道部ですか!」と聞くと、「はい、谷先生・・谷くんと香田くんの一つ上の学年でした」とニッコリされました。

そんな方がアルコールでひとつひとつスリッパを拭いていた姿を思い出し、この長野の大会が成功裡に終わった理由のひとつを見せていただいたような気がして、温かい気持ちでおいとましました。

2021/03/14

長野に向かう車の中で、水田道場の先生方から「先生によろしくお伝えして」というメールを受け取りました。茨城国体で水田先生と剣道形を演武された香田先生が「私がお相手したかった」と言ってくださり、着付けのことやマスクのことを心配してくださいました。前日遅い時間までご指導くださった中田先生は当日の朝も着付けを見に来てくださいました。いろいろな人の思いを乗せて、開会式の公開演武は始まったのでした。

両先生の技量にはまったく何の心配もありませんでしたが、万端したつもりの準備にほころびは本当にないのか私は私でものすごく緊張していました。しかし両先生の演武が終わった時は何もかもすべてを忘れていました。

まだまだ勉強を始めたばかりの日本剣道形、教わるばかりの私には技術的なことはよく分かりません。ただ、両先生がお互いの存在だけに集中し、ピタリと決まる技のひとつひとつが途切れずに紡がれていくさまは、こんな素人にも、いま自分が素晴らしいものを見ているのだということが分かりました。

今日この手に受けた光を大切に、また自分も稽古に励もうと思いました。

2021/03/13

まったく土地勘のない長野で、夕飯のお店を探すことになりました。

選手権大会前日、大切なお役目を担う先生方に万が一のことがあってはいけないという一心で個室のあるお店を探し、「個室があります、換気もできます」と書いてある駅前のお店に決めて、先生方の分だけでもと小さな部屋の予約を取りました。

お供の私たちはその辺で座らせてもらえればいいです、と言ったのですが別の個室に案内していただき、メニューが充実しているのに大喜びしていると、明るくてハキハキした感じの店員さんが注文を取りに来てくれました。「もうひとつの個室にいる方々はどうしていらっしゃいますか」と訊いてみると、お冷やを注文して和やかにお話しのご様子・・とのことでした。

私たちのことはいいからあちらを大切にしてあげて、店員さんには普通のおじさんにしか見えないかもしれないけど実は剣道の達人なんですと言うと「あら!うちの店長が確か剣道やってたって言ってました」と言うので、おおー!と座はにわかに盛り上がりました。

その後、実は強豪校の剣道部出身だった店長さんがわざわざ来てくださり、剣道の話に花が咲きました。両先生のいらっしゃるお部屋にもご挨拶に行ったとのことでした。

温かくて親切なお人柄の店長さん、明るくて楽しい店員さんのいるお店です。長野にいらした際はぜひ
和食個室 永山~EIZAN~

2021/02/13

今日、水田道場は臨時の集まりを開催しました。年が明けて初めての集合に、多くの門下生が揃いました。最初に皆で先生のお話を聴きました。先生はまず、大変な日々が続いているが引き続き緊張感を持って感染に気をつけながら過ごしてほしいこと、またいつもの場所で通常の稽古ができるようになるまで各自研鑽に励んでほしいことなどを話されました。

そのあと水田先生は「私事ですが」と前置きされて、全日本選手権での剣道形演武の任命があったことを静かに話されました。お話を聴きながら、先生のお話に時々出てくる先生のお父様のことをふと思い出しました。長男の先生を一切甘やかすことなく、「どんな時も浮かれることがあってはならない」と厳しく先生を諭されたそうです。今回のご指名を大切に受け止めておいでの一方で、お父様のその教えを守っていらっしゃるのではないかと思えるような静かで謙虚な先生の姿でした。

けれどもお父様のお話をうかがっていると、そこにはご子息である水田先生をなにより大切にされたお父様の姿が垣間見えるのです。可愛い息子に厳しい態度を崩さなかったお父様の強さと愛情の深さに、お話をうかがうたびに心を打たれます。

きっと今ごろ、天国で嬉しいお酒を召し上がっているのでは・・と、お目にかかったことのない先生のお父様に心の中でお祝いを申し上げました。

2021/02/06

茨城県独自の緊急事態宣言は2月末までとなったものの、体育館などの施設は順次自粛を解除していく予定というお知らせを見て、慌てて素振りを再開しました。

稽古が休みになってからは、まず足を強化しようと思い、朝、ゴミを捨てに行ったついでに近所を一周、それが間に合わない時は昼休みに職場の最寄りのパン屋さんまでダッシュしたりしていました(たどり着いたところでホッとするあまり、パンを買ってしまうところが反省ポイントです)が、いよいよ竹刀を振る時が来たと思いました。

しかし鍛えてきたはずの足はなんだかヨロヨロ、振っているうちに体が左右にずれていってしまいます。これはマズイ!かなりマズイ!!と焦り、久しぶりに剣道ノートを引っ張り出しました。

一人で振っていると、教えていただいたことが次々と思い出され、休んでいたからできなくなったのではなく、できたつもりになっていたけど道場でもできていなかったんじゃないのか?ということにも思い至りました。

こうして一人だけで竹刀を振る時間が私のような者には必要だったとあらためて分かりました。自分のひとつひとつを点検しながら振ると、素振りは腕も足も腹筋も背筋も使う「全身運動」でした。素振りをすればよかったのか!と思いました。

2021/01/15

水田先生が「道場のホームページでみんなの元気が出るような企画をしてみたらどうかな」と連絡をくださいました。

稽古がまた休止になり、夏にやっと再会できてあんなに嬉しかった先生方や道場の皆さんとまた会えなくなりました。確かにしょんぼりしていました。それでも水田先生と電話でお話しする時は精一杯元気にしていたはずなのですが、いつもの通りお見通しだったようです。

日々水田先生の心を動かしたさまざまな事を写真で送っていただけることになりました。先生、どうもありがとうございます。もう少しの間、元気を出して稽古再開を待とうと思います。

近況報告がわりに自分も送ってみようかな?と思っていらっしゃる門下生の方、いつでも歓迎です!

2021/01/01

稽古休止のまま新しい年が明けました。

水田先生をはじめ道場の門下生が揃って無事に新年を迎えられたことに感謝し、引き続き日々が平穏であるよう祈りたいと思います。

世界中が大変なことになっていますが、今年、皆が安心して暮らせる日々が戻ってきますように。