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日々是好日-道場での日々Days in Dojo (Japanese only)

ホームページの管理人の日記です。

Index
 2020年  10月 12日   ストレッチ講座
 9月  23日  公文式の思い出
 16日  先生のシールド
 8月   24日  水田道場ストレッチ
 9日  手芸ブーム
 7月   29日  ブート・キャンプ?
 27日  水田道場稽古再開
 19日  感染症対策講習会
 6月  20日  大きくなーれ
 19日  夢の道場
 5月   30日  今年の梅仕事
 29日  水田先生おすすめの書籍
 17日  柿の摘蕾
 8日  藤崎先生からの便り
 4月    25日  君の名は?
 23日  横浜の藤崎先生から
 15日  歩いてみたら
 3月   26日  イタリアのお医者様から
 22日  山崎先生の筍
 21日  5階が遠すぎる!
 18日  イタリアからの便り
 8日  再開を待ちながら
 3日  春は来る
 2月  26日  お餅
 24日  午後の稽古
 5日  小さな剣友
 1月   15日  道中の幸せ
 14日  【美しい】について
 13日  水田道場新年会&古稀お祝いの会
 2019年の日記はこちら
 2018年の日記はこちら
 2017年の日記はこちら
2020/10/12

水田先生の奥様のストレッチ講座が終わってしまいました。一高剣道部時代から水田先生のお世話になっている人も多い水田道場、奥様にもずっとお世話になってきた人がたくさんいます。

私も先生のお宅にお邪魔するたびに美味しい料理をご馳走になり楽しくお話しさせていただくので、奥様に毎週会えるのが嬉しくて、ストレッチのある日は朝からソワソワして過ごした3ヶ月でした。

ストレッチが終わった後で体操着のまま水田先生が所作や素振りについて教えてくださる時間も、本当に貴重だったと思います。ふだんは袴に隠れて見えない先生の足さばきがよく見えて、心の中で「そうなっているのか!」と叫んだことも一度や二度ではありません。

自粛期間中にいろいろ失くしたような気がして心細い気持ちで集まってきた私たちを、明るく楽しく温かく、少しずつ剣道の方へ戻してくださった水田先生と奥様に、感謝の気持ちをあらたにしました。

→関連記事が「News」にも掲載されています

2020/09/23

小学4年生の時だったと思います。私の算数嫌いに業を煮やした母が、私を公文式の教室に連れていきました。入塾テストの結果、足し算が10問ほど並んでいる紙を渡されて「かけ算も習っているのに・・」と思いながら問題を解きました。

「こんなのできるもん」と言いながら解く計算問題は本人も気がつかないうちに徐々に難しくなっていき、気がついたら以前は「うーん、わかんない!」と投げ出していた計算ができるようになっていました。

今日、水田先生が「みんな剣道が良くなっている。この数ヶ月、面を着けるようになった人が普段なら戻らない基本まで戻って稽古してきた成果が出ている」と言ってくださいました。蹲踞、構え、竹刀保持や振り方などをひとつひとつ丁寧に説明してくださる先生について基本を学び直してきました。

「そんなことできるのに」と思っている方は一人もいなかったと思います。先生が説明してくださっている時は少しでも近くで見ようと先生を囲む輪が小さくなり、先生の示範された通りにやってみようとしてまた大きくなる・・の繰り返しでした。それぞれのレベルで「ちゃんとできるのか」を自分に問いかけた時間だったと思います。

ちょっと嬉しそうな笑顔の先生を見ながらふと、足し算まで戻った公文式を思い出しました。

2020/09/16

9月2日水曜日。水田道場は稽古再開後に初めて面を着けました。

先生は自粛解除後も「全然面を着けてない」とおっしゃっていました。面マスクをして、シールドが付いている面を着けるのはこの日が初めてのはずでした。

打たれた時の音が気になって、先生にも薄めのシールドをお勧めしていたのですが、Lサイズは先生の面には大きすぎたようで、アイガードとマウスシールドが重なってしまいました。

いろいろなシールドを試した私には分かります。これは、着けた途端に曇って視界が悪くなり、気持ちが一気にブルーになるパターンです。先生が「もうしばらく面は着けない」とおっしゃったらどうしようと思って見ていました。

面を着けると先生は立ち上がって左右を見回し、「少し曇るねえ」とおっしゃったきり、しかし稽古が終わるまで面をとろうとされませんでした。

二週間後、あの~もしかしてシールドと面マスクをお忘れではないでしょうか?と聞きたくなるくらい、以前と変わらずバリバリ稽古をする先生の姿が道場の最上座に出現しました。

稽古の後で「先生、曇り止めを塗られたんですね」とお尋ねしたら
「ん?塗ってないよ」
「えっ。曇りませんか?」
「そうねえ。まあ、あんなものでしょ」
とのことでした。

前々から息の荒いのを注意されていた私、面マスクが苦しくても「前からゼーハーしていたんだから」と思って乗り越えてきました。でも先生は面マスクをしていても、していなくても息が乱れないのです。先生はどうやって息をしているのだろう?と初めて真剣に考えました。

2020/08/24

水田道場のストレッチ講座も今日で4回目となりました。

「体幹を鍛えるのにすごくいいと思う」と分析派の先生方にも好評ですが、うまくできないことについついムキになってしまう負けず嫌い派の先生方もこの講座が大好きです。

途中でだんだんきつくなってくると、あちらこちらから「ううー」といううめき声や「もうダメだあああ」という悲鳴(?)が聞こえてきますが、先生方も稽古仲間もみんな辛いんだなと思うとそれも励みにしながら必死に頑張ります。

もし自宅で一人でストレッチしていたらこれはなかったなあと思うと、こうして道場に集まれることのありがたさをあらためて感じます。

2020/08/09

面マスクを自分でも作ってみようと思いたち、嫁入りとともに持ってきたミシンを引っ張り出してきました。

試してくれそうな先生に渡して「布が二重だと苦しい」とか「ここの山がもう少し平らだといい」などと言っていただきながら修正を重ねています。

家人は「いくつ作るつもりなの」と呆れ気味ですが、いろいろ作って感想を頂くうちに、人の顔の大きさや覆いたい範囲はそれぞれ少しずつ違うことも分かってきました。

敬遠していましたが、手芸もちょっと面白いなと思う今日この頃です。

2020/07/29

全員体操着で集合しました。今日は水田先生の奥様が道場にいらしてストレッチを指導してくださるのです。

なるべく奥様先生のお手本どおりにしようとするのですが、足を広げて座り、真ん中に頬杖をつく・・など、私には夢のまた夢です。両側の先生に「硬いなあ」と呆れられたり笑われたりするうちに、内容はどんどん厳しくなっていきます。

仰向けに寝て足を天井に向かってピンと伸ばす・・だけでも相当大変なのに、それを横に開く、縦に開く、悲鳴をあげているヒマさえありません。

こんなこと、ニンゲンにできる技だろうか!?と思って奥様先生を見ると、足はきれいに伸びたまま天井にまっすぐ向かっており、かけ声どおりに動かしています。

「ほんとうは40分くらいやるんだけど」と奥様先生がにっこり笑ってレッスンが終わった時は全員汗だくでした。

「こ、これはストレッチじゃなくて・・ほら、ちょっと前に流行ったあれだよ、ビリーズ・ブート・キャンプ?」ヨロヨロ歩きながら誰からともなく言いだし、それを軽々とこなして帰っていかれる奥様を敬意と感謝で見送りました。

大変でしたが、柔らかく軽やかな身体は剣道でも必ず役に立ちます。「また奥様にもご指導いただきたい」と皆で先生にお願いしました。

ステップ1、この機会により良い剣道に向かっていろいろな角度から要素を見直す時期なのかもしれないと思います。

2020/07/27

水田道場の稽古が再開しました。再開のお知らせを受け取った方ほぼ全員が集合しました。

3月に突然稽古が休止になってから、4ヶ月も会えなかったのです。人は、会えるだけでこんなに嬉しいものなんだなと思いました。

休止前、道場の最後の稽古は祝日の特別稽古でした。「変なウイルスが流行していて怖いね」と皆で話しながら、それでも5月に京都大会の宿でご一緒する予定の先生がご挨拶にみえていましたし、私は先生方に出していただいた宿題を心のメモ帳に書きながら、すぐに直して次にお稽古もらう時には!と思っていたのでした。

その「次」は、すぐに来るはずでした。あっという間に京都大会が中止になり、いろいろな行事の延期や中止が発表されて、週に2回も3回も会っていた人たちとまったく会えなくなりました。

本当に暗いトンネルのような4ヶ月でした。そんな中で水田道場専用の指導動画制作を快諾してくださった水田先生、医師で剣道家という立場で「私たちに身近なお医者様」としてメッセージを発信し続けてくれた林先生に心から感謝したいです。

稽古休止の間に横浜に引っ越してしまった藤崎先生から、時々お便りをいただきます。稽古再開のお知らせももちろんお送りしました。お返事に「水田先生に会いたい」と書いてありました。

また会えたことに感謝を忘れず、再び先生の後をついて歩き始めたいと思います。

2020/07/19

県武道館で開催された「対人稽古自粛の解除に伴う新型コロナウイルス感染症対策講習会」に、医学委員会のお手伝いで参加しました。

剣道に通暁しているわけでも、医療関係者でもない私にできることは、先生方の伝えたいことを把握してそれに沿った展示を作ることくらいです。

会場の整備をしていた先生にお願いしてホワイトボードを出していただき、教えていただいて作った面マスク、「ひとつあげるよ」と頂戴した面マスクを全部貼りました。お役に立つのかな?と思っていましたが、熱心に写真を撮っていかれる先生もいて、よかったと思いました。

地稽古は、スタッフで参加したのだから受講された方が奇数になったら参加させていただこうと思って待っていたら、偶数・・がっかりして自分の席にトボトボ帰るところへ水田先生がお声をかけてくださいました。

ご自分の竹刀を打ちなさいと構えてくださる先生に、ダメダメなのがばれる・・と一瞬しり込みしましたが、そんなこと先生はとっくにご存じなのだから見ていただこう!と思い直しました。踏み込みの面がうまく打てない私に先生は「そうではなくて、こう!」と私の面を打ってお手本を見せてくださいました。

お手本のすべてを見逃すまいとする私の目に、以前とまったく同じの先生の面打ちが映りました。数ヶ月道場に行かない日々のあと、素振りをしてさえ「なんだかおかしなことになってるぞ」と指摘される自分と比べては失礼ですが、先生はまったく、全然、ちっとも変わってない!という驚きと感動で一瞬動けなくなってしまいました。

水田道場の稽古が再開します。しばらく対人稽古はないのかもしれませんが、先生が竹刀を振る姿から受け取るものがどれほど多いか、少しずつ分かってきたような気がしています。

2020/06/20

山崎先生の農園に柿の摘果にお邪魔しました。先日お邪魔した時は蕾だったところに小さな柿の実ができていました。

「木が疲れちゃうから、一枝に残す実は一つにします」という山崎先生のご指導を受け、実が二つ以上なっている枝を見つけて一つに絞ります。

これがとても難しいのです。どっちを残そうか見比べると、どちらも青空に向かって胸を張り「大きくなります!」と言っているように見えて、心を鬼にしないと決められません。

作業を終えて山崎先生にチェックをお願いすると、木の下に落ちた実を見て「おお、死屍累々ですな!」とおっしゃるので、もしかして山崎先生も同じ気持ちなのではないかと思いました。

お茶を飲んで行って、と言っていただき、玄関に近づくとどこかで見たキーホルダーが!使い込まれていい感じになっているなあ~と、しばし眺めてしまいました。

2020/06/19

ヴェネチアのディエゴさんが「仮想の道場だよ!」とイラストを5枚、送ってきてくれました。

専用の道場があったらいいなあ~と思うものの、これまで体育館や学校の武道場との違いをいまひとつ想像できていなかった私はイラストのあちこちを拡大し、ものすごく時間をかけて眺めました。

あっ、掛け軸に「心」って書いてある、こっちの部屋は何かな?とあちこち眺める時間は本当に楽しく、幸せでした!

延々眺めた後で、「吹っ飛ばされた時に障子は危険ね」と送ったら「まったくだね!」と大笑いのスタンプが送られてきました。

夢はますます膨らんで、「稽古の後でみんなで何か軽く食べられたら嬉しいから台所が欲しいし、あと書庫もほしい」と書いて送ったら「いい案だね!」と賛成してくれました。

調子に乗って「あと、お客様が来た時に泊まる部屋もね!」とリクエストしてしまいました。こんなイラストがパソコンで描けるディエゴさんなら、いつか夢を実現させるのかもと思います。私にはそんな技術はありませんが、夢を忘れずにいようと思います。

2020/05/29

今年の梅仕事は例年より早くに終了しました。梅が不作なのだそうです。山崎先生が農園の収穫を納めているお店におろす梅も、例年より1ヶ月も早く終了したそうです。

そんなに少ないなら今年は梅を頂くのは遠慮いたします、とメールを送ったのに、山崎先生は梅を袋に詰めたから取りにおいでと連絡をくださいました。

山崎先生のお顔を見たいという気持ちもあって、大喜びですぐに行きました。「今年はこれで最後なんだよ」と渡してくださった袋を大切に持って帰りました。

暑くなり始めるこの時期、稽古に行く前の梅ジュースは我が家の元気のもとです。例年ならほとんど梅ジュースにしてしまうのですが、稽古がなくなって数ヶ月、夜ちょっとだけお酒を飲んでみよう!とこれまでに作った梅酒を飲んでみたところ、これがとても美味しかったのです!

毎年10本以上作る梅ジュースのついでに1本か2本、試みに作っていた梅酒、こんなに美味しかったの!?と驚きました。

というわけで、今年の梅酒は3本です。梅ジュースを飲んで気合いを入れて稽古に行く日を待ちながら、梅酒もちょっとだけ嗜もうと思います。

2020/05/29

茨城県剣道連盟から水田先生の応援メッセージと一人稽古の動画が発信されました。

その中の『水田重則範士のひとり稽古 指導④ 体の移動と送り足』で、先生が「表層筋」「深層筋」「大腰筋」という言葉を出されていますが、これまで腹筋と背筋くらいにしかご縁のなかった私は「そんな筋、私にもあるんだろうか?と思いながら動画を見ていました。

電話でお話しする機会のあった時にうかがってみると一冊の本を「読んでみたら」と紹介していただきました。それが『身体能力を高める「和の所作」』(安田登、ちくま文庫、2010年)です。

さっそくネットで注文して読み始めると、まっすぐ立てない子ども、早く走るのが苦手な子どもの話が出てきて、運動の苦手な自分のためになる本だなと思いました。

一見、剣道には直接関係のない本ですが、逆に剣道で教えていただいたことがこの本に繋がっているような気がしました。

2020/05/17

山崎先生のお家で柿の摘蕾をしました。毎年恒例となったこの作業、ちょっとずつ慣れてきて、今回は自分の木の作業を終えた後、山崎先生が「ちょっと手伝っていって」と言ってくださったので隣の木の摘蕾にも挑戦しました。

山崎先生のお友達で、同じく柿のオーナーの先生ともすっかり顔なじみとなり、「どんなテレビ番組を見るの?」などと楽しく話しながら作業しました。

隣どうしの木でもけっこう離れているので、大きな声で話さないと聞こえません。久しぶりに大きな声を出したなあと思い、そんなことも楽しくなりました。

そのうちにどの蕾を取るのか考えるのに忙しくなり、3人しかいない柿畑は鳥の声ばかりとなりました。

作業が終わって奥様の出してくださった冷たいジャスミン茶のおいしかったこと!こうして青空の下で無心に手仕事をすることでなんだか心の洗濯をした気持ちです。山崎先生、奥様、いつも楽しくお邪魔させてくださり本当にありがとうございます!お体にお気をつけてください。

2020/05/08

藤崎先生からお便りをいただきました。

「大家さんが植えた夏みかんの花が咲いて、すごくいい香りがします。キンモクセイに似ているような匂いです」
と書いてあって、新しいお家の庭に咲いたきれいな白い花の写真を添付してくださいました。

電話でお話しすると「先生はどうしてる?お元気?」と尋ねてくださる藤崎先生、先生の方はいかがですか?とうかがうと「物価が高いねえ」とのことです。やはり野菜が高いそうです。水田道場のホームページを読んでくださって、最近はウォーキングがてら近所を探検しているとちょっぴり楽しそうでした。

新しい表札も注文したのが届いたそうです。早く地元で道場を探せるようになるといいけど・・とおっしゃっていました。

いつか藤崎先生の新天地をお訪ねする時は茨城の野菜を背負って行きますね。藤崎先生、ご希望の野菜をお知らせください!

2020/04/25

いろいろ試行錯誤の結果、朝歩くことにしました。次々と咲いていく花、青さを増す空、ウイルスに大騒ぎの人間をしりめに季節は春を過ぎて夏へと歩みを進めています。

こんなに近所なのに初めて歩く道、知らない場所のなんと多いことでしょう。読めなくなりかけている昔の石の道標を解読して今は地名となっているところがひとつの村だったことを発見したり、立派な門構えの茅葺き屋根のお屋敷を見つけたり、「運動」のはずがついつい「散歩」になりかけてしまいます。

田んぼへ続く用水の流れる音が聞こえます。どこかでキジが鳴いています。ふと足下を見ると知らない花が咲いています。「君の名は?」しゃがみ込んで訊いてみても花は答えず・・今まで花の名前を知りたいと思う余裕も時間もなかった私、どうやって調べたらいいのかも分かりません。

こんな時の強い味方が初美さんです。写真を送ると花の名前を教えてくれるばかりでなく「こんな亜種もあるよ」と別の花の写真を送ってくれたりするのです。

初美さん、ここ2、3日で見つけた花、全部名前が分かりません。また時間のある時に教えてください。

2020/04/23

4月16日に横浜に引っ越された藤崎先生からご連絡をいただきました。

この春は「引っ越しを延期した」という話をあちこちで聞きましたので、寂しいから藤崎先生のお引っ越しもちょっとでも延期になればいいなあ~などと、引っ越し前にも何度かお便りしました。「先のことが心配で眠れない日もあるけど自分で決めたことだから」という先生のお返事を拝見し、横浜でもご縁に恵まれて幸せな日々を送っていかれますように、と祈らずにはいられませんでした。

先生の引っ越し先は奇しくも私が生まれ育った小さな町のご近所です。その町を離れた二十数年前は、都会ではないけれど住みやすいところでした。「そちらはどうですか?」とお尋ねしたら「物価が高い!」とお返事が来ました。

藤崎先生、もしかしてそれは野菜の値段でしょうか?そこは神奈川県は茨城県には勝てませんので諦めてください!でも神奈川県にもいいところはたくさんあると思います。そう願っています。

生まれ故郷の風が、藤崎先生のお便りから吹いてくるような気がしています。そんなに遠い場所ではありません。稽古が再開したら、また稽古にいらしていただけると信じています。

2020/04/15

どこかでウグイスが鳴きました。いつもは車でさっさと通り過ぎる道です。ウグイスが居たなんて、歩かなければ知らないままでした。

昼休みに歩いています。水田先生が「速歩(はやあし)で」とおっしゃった時、言葉で説明していただくのは大変かもと思いながらも「それはどのくらいの速さですか?」と思わず訊いてしまいました。

道場でお目にかかっている時なら先生は「このくらい」と歩いて見せてくださったでしょう。でも今はそれができない時です。

先生の答えは「バスや電車の発車時刻に間に合うかな?ちょっと速歩で行きますか、という時に歩く速度」でした。これが私には分かりやすかったのです。3本に1本は電車を逃す私の「間に合わないかもしれない」は、何事にも準備万端の先生と違ってかなりの危機的状況です。

せかせかと歩いてはいますが、それでもウグイスの声を聞くなんて何年ぶりだったでしょう。咲き始めたコブシの花がきれいなことにも気がつきました。ふと足下を見たらコンクリートの隙間から背伸びして咲いている花もありました。歩く習慣、稽古が始まるまで続けてみようと思います。

2020/03/26

水田先生から「イタリアの村田先生がどうしておいでか確認して」という連絡をいただきました。

村田先生は、以前ヴェネチアの道場にお邪魔した時に駆けつけてくださった剣道七段の日本人の先生です。現地で医師をされているので、今、大変な日々をお過ごしだろうと心配していました。

お仕事の邪魔になってはいけないと連絡するのを遠慮していましたが、水田先生もきっと同じ心配をしておいでなのだと思い、きっかけを頂いたと考えて思いきってお便りしました。

すぐにお返事を頂きました。村田先生のご快諾をいただき、ここに転載いたします。
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あたたかいお心遣いをいただき、心より感謝申し上げます。

水田先生と奥様にもくれぐれも宜しくお伝えください。皆さんの思いは支えになります。
今日の時点で医療関係者も39名逝きました。特に北西部ロンバルディア州のベルガモ県、ブレーシャ県、クレモーナ県。集中治療室等の医師たちより、かえって他の科の治療に当たっていた医師たちの院内感染や地方で最初の診断に当たる保険医たち、介護施設の関係者に犠牲者が多く出ています。
いま国内各地の介護施設が続々とクラスター化しています。

スペインも大変です。
日本はこの二国の実例を絶対に無駄にせず、決して安易に構えることなく、適切で緊急で具体的な対処を素早く決定し、時間を無駄にせず施行すべきです。疫病感染は感染が広がってから感染の後を追うのは絶対に負けです。絶えず「先」を取り、「先先の先」で戦わねばなりません。初めての新ウイルスですから誰も抗体を持っていない。特効薬もない。感染の拡大を事前に極力抑えなければなりません。それを成し遂げるまでに極力死者数を増やさぬよう皆頑張っています。
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大変な思いで一日働いて、お疲れのところお返事をくださったのだと思います。お礼を送ったらまたお返事をくださったのですが、24時間後のその返信では医療関係者で亡くなった方が46名に増えていました。

他の病気で入院している人たちにも当然の余波が及んでいること、学校が休みになったことで家庭内DVの被害が増加していることなど、他の問題も出てきているそうで、とても一息には読めないほどの文面でした。

村田先生のお便りは「日本は安易に構えず、イタリアの実例を多方面から解析し態勢作りに役立てるべきです」と結ばれていました。

2020/03/22

今年は山崎先生の竹林に筍を頂きにあがれませんでした。山崎先生と奥様はお若いけれど、先生はご両親と同居しておいでです。万々が一のことがあってはいけません。「残念です」とお便りしたら「近くまで行くから」と先生が出て来てくださいました。

土浦の駐車場でほんの数分、すれ違うようにしてお目にかかりました。約1ヶ月ぶりの山崎先生は昨日もお稽古いただいたかな?と思うほどお変わりなくて、なんだかものすごくホッとしました。

筍2本と春の幸をあれこれ頂いて帰途につき、「筍ごはんがいいよ」とおっしゃっていた山崎先生のお勧め通りに筍ごはんにしていただきました。香りも柔らかさも最高の筍でした。

山崎先生、美味しい筍をどうもありがとうございました!

2020/03/21

稽古休止のご指示を頂いたりイタリアの皆さんの近況をお伝えするために、時々水田先生にご連絡する機会があります。

その時に、ふだんはエレベータで行くところを階段で行っておりますとお話ししてみました。足のことでご注意を頂く時に「脚力が弱いのかな」と言われることが多いので階段を一段飛ばしで昇ってみているのですが、果たしてこれが正しいのか心配だったのです。先生は「飛ばさずに小走りで上がるのもいい」と言ってくださいました。

私の家は5階、職場も5階なので、階段を昇る機会はたくさんあります。しかし家の階段が15段も昇ると次の階なのに比べ、職場の階段は長いです。先日数えたら次の階まで32段ありました。科学実験をする施設なので、天井にいろいろな空調の設備が入っているためなのだそうですが、とにかく次の階が遠いのです。

3階くらいまで来ると息があがって目が回ってきます。そこで深呼吸して1階分だけ一段飛ばしで4階に向かいます。空気が薄いように思うのは気のせいでしょうか、もうエレベータに乗ろう・・と思うのですが、4階から乗って来て5階で降りたら笑われるに決まっています。もう引き返す道はないのです。

足が重いし、息ができないし、できれば手すりにすがって昇りたいところですが、先生が「小走りで」とおっしゃったのだからやらねばなりません。ついに5階に到着、お掃除をしている方に「お疲れさま!」と笑顔で迎えられ、エレベータから降りてきた同僚に「ムダに元気だね」と呆れられてヨロヨロしながら仕事を始めます。

道場の先生方のおかげでせっかく掴みかけていたような気のしていたものが指の間からこぼれていくような不安、階段を昇っても素振りをしても、稽古をしていない不安は消えません。しかしお目にかかって直接ご指導いただけなくても先生はいつも門下生の近くに居てくださるような気がします。今できることを精一杯しようと思います。

2020/03/18

昨日正午のヴェネチア、サンマルコ広場の写真をエルマーノさん(=トニーさん)が送ってくれました。昼となく夜となく人で賑わってきたはずの広場に人が一人もいないことにびっくりしました。

コロナウイルスが拡がっているイタリアのことが心配で、お世話になった人たちにたびたび連絡をしています。ヴェネチア、ベルガモ、ボローニャの皆さんから「私たちは大丈夫」という元気な返信が届くたびにホッとして、嬉しくなります。

彼らの便りには時々「通りに誰もいない」「医院が閉まっている」と不安が挟まりますが、それでも彼らは「安心して」と笑顔の写真や動画を送ってくれて、必ず最後に「それより水田先生ご夫妻や道場の先生方は大丈夫?気をつけてとお伝えして」と言ってくれるのです。

生まれも育ちもヴェネチアで、現地ガイドのお仕事をされているエルマーノさんは「街に誰もいない」と嘆きますが、この美しい街の門が再び開くのを世界中の人が待っていると思います。皆さんの無事を祈りつつ、私も待とうと思います。

2020/03/08

素振りをしている夢を見ました。そうだ、稽古がなくなったからといってできることが何もなくなったわけではない、稽古が再開した時に先生にがっかりされてはいけない、と素振りをすることにしました。

数年前に剣道とは無縁の友人が「なんだか楽しそうにやってるから」と誕生日祝いに送ってくれた素振り用の棒があったのを思い出し、竹刀と一緒に持って外に出ました。

この棒、中に移動する錘(おもり)が入っていて、正しく振ると音が鳴るという仕組みです。試しに一度振ってみると・・音がしません。あれ!?どうして!?とムキになってブンブン振りましたが、まったく音がしません。

水田先生だったら振るたびに鳴るのだろうか、としみじみ手にした棒を眺め、先生が竹刀振りについて話してくださった言葉を必死に思い出しました。こうだろうか?と振ってみると、「カチッ」という音がしました。あっ!と思ってもう一度振ると、今度は鳴りません。

先生の言葉とお手本を必死に思い出した時だけ鳴る棒・・まだ2回以上連続で鳴らすことができません。稽古再開を待ちながら先生が教えてくださったことを頼りに細い道を歩いていこうと思います。

2020/03/03

どの稽古も中止になって、すぐまたお稽古頂けると信じていた先生方に突然会えなくなってしまいました。

自分の感染も怖いけれど、家族にも、そして私にとっては今や家族と同じくらい大切な剣道の先生方にも・・誰一人としてウイルスに感染して苦しんでほしくないと思うと、何倍にもなった心配に押し潰されそうでした。

そんな私に職場の人達が教えてくれたのがジョンズ・ホプキンズ大学の発表しているデータです。

https://coronavirus.jhu.edu/map.html

今回の新型コロナウイルスの感染拡大を示す地図とともに、世界の「感染が判明した人」と「完治した人」のグラフを毎日発表しています。

それを見て、不安の世界に少し光が差したような気がしました。膨らんできた木蓮の蕾を見上げながら、きっと春は来る、と思えるようになった今日この頃です。

2020/02/26

職場で二つの部署を兼務していることもあり、仕事で2台、家で1台、合計3台のパソコンを使っています。

最近、その3台がすべて「お持ちください」と入力しようとすると「お餅ください」と変換してしまうことに気づきました。

パソコンの辞書は頻繁に入力する言葉をおぼえて変換するはずなので、どのパソコンでも「お餅」「お餅」と入力している持ち主が・・それは私!?まったくどれだけ餅好きなのか、しかも職場のパソコンでも?と呆れました。

しかし、3台とも「み」と入力すると「水田道場」という候補を出してきますので、私の人生のキーワードは「水田道場」と「お餅」なのかもしれません。

2020/02/24

このところ、稽古日が祝日などで休日になると、水田道場は午後に稽古をしています。場所はまちまちですが、夕方に終わる稽古は先生方にゆっくりお話をうかがえたり、遠方からのお客様の帰りの足も心配なくなるので好評です。

今日は、昨年京都大会で宿をご一緒した先生が神奈川からみえました。「今日は基本をしっかりやろうと思います」という水田先生の言葉で始まり、真剣な地稽古で締めくくられた水田道場の稽古を「講習会より充実していた。本当に贅沢な時間だった。自分の基本を見直すいい機会になりました」と言ってくださり、お礼を言いながら帰って行かれました。

駅の入口に向かう先生の後ろ姿を見送りながら、そんな風に言っていただける稽古に参加できる幸運とありがたさをしみじみ噛みしめました。

2020/02/05

今日は稽古に小さな剣友がやってきました。小学4年生の男の子、一緒に来たお父さんは水田先生の昔の教え子さんです。

剣道形はまだ習っていないので、一緒に「木刀による剣道基本技稽古法」を稽古することになりました。私たちの場所は道場の出入り口で仁王立ちになって全体を見守る水田先生の一番近くです。私は順番を忘れるのではないかと思うほど緊張していましたが、彼にとって水田先生はどんな風に見えているのだろうとも考えていました。

基本一を終えたところで水田先生がいらして間合いのことを注意してくださいました。彼が先生を見上げて一生懸命に話を聞き、「はい!」と返事をする姿に先生への敬意と信頼が溢れているのを見て、ふいに「ああ、この子は水田先生がどういう先生か、ちゃんと分かっているんだ」と、すとんと腑におちるものがありました。

「子どももちゃんと大人の振る舞いを見ている」と水田先生が話された通りだなと思いました。

大人たちも、みんなが温かい気持ちで彼を見守り、水田先生の稽古でみるみる面打ちを修正していくのを見て心の中で喝采し、そしてこの小さな剣友から実に多くのことを学びました。

「今日はどうもありがとうございました」と言いにきてくれた彼に、「こちらこそありがとうございました」と心からお礼を言いました。

2020/01/15

稽古の後、水田先生は整列した門下生に向かって丁寧に「先日はどうもありがとうございました」と皆からの古稀のお祝いにお礼を言われました。

そして「会場ではお礼を言うので精一杯だったが」と少し間を置いて、「家に帰ってからしみじみとね、ああ僕は幸せだなあと思いました」と続けられたのです。

今回「新年会で水田先生の古稀のお祝いをします」とお知らせしたところ、すぐに「出席します」というお返事をくださった方が多いのに驚きました。また連休中の家族の行事でどうしても出席できない先生方からは「これをお祝いの足しに」とお気持ちを頂きました。

当日は会場にいない人たちのお祝いの気持ちも加わって、水田先生を心からお祝いする和やかで温かい会となりました。

門下生にしていただいてから、私は先生が「ここは稽古会ではない、道場です」と何度もおっしゃるのを聞いてきました。先生が『水田道場』という道場の土台を造るために人の気づかないところで心を配っていらっしゃることに時々気がついていました。

まだまだ道半ば、と先生はおっしゃるのではないでしょうか。でもその道の先頭を歩いている先生が「幸せだ」と思ってくださるのは嬉しいことだなと思いました。

2020/01/14

国語学の先生に
【美しい】という言葉は、他の似たような言葉とはっきり違う点があります。それは何でしょう?
というナゾナゾを出されたことがあります。

【美しい】は、【きれい】や【かわいい】と何が違うのか?

図書館で国語辞典を片端から調べて、【美しい】だけが、心が「快い」と感じる時に使われる言葉だということが分かりました。

稽古の終わりに水田先生が「皆さんそれぞれ今年の目標があると思うが、”美しさ”も目指してほしい」と話されました。美しい構え、美しい打ち、美しい所作、それらはすべて正しい基本の上にのみ成立するものだというお話を聞きながら、そのナゾナゾを思い出しました。

2020/01/13

水田道場の新年稽古の後、つくば市内のレストランで新年会が開催されました。今年の新年会は水田先生の古稀のお祝いをすることになり、「稽古には間に合わないけれど」と稽古にはいらっしゃらなかった先生方も来てくださり、賑やかな会となりました。

山崎先生は水田先生に古稀のお祝いを述べられ、開会の挨拶を「いつまでもお元気で、更に厳しい稽古をお願いいたします」と結ばれました。水田道場で先生にもっとも厳しい稽古をいただいている一人である山崎先生の言葉をみな反芻しながら聴きました。

水田先生は代わる代わる隣の席にご挨拶にうかがう人たちとお酒を酌み交わし、一人一人と丁寧に話をしていらっしゃいました。先生の和やかなお気持ちが会場を満たし、あちらこちらで楽しい話に花が咲いて、楽しく明るい会となりました。

水田先生、数えで古稀をお迎えになられますことお喜び申し上げます。いつまでもお元気で、山崎先生の半分くらいの厳しいお稽古をお願いいたします。